IT導入補助金2025
スタートアップが検討すべき補助金のうちIT導入補助金をご紹介します。
1. 制度概要
IT導入補助金は、中小企業等の生産性向上を目的として、業務効率化やDX等に向けた ITツールの導入を支援する補助金です。スタートアップ目線ではクラウド会計(マネーフォワード・freee)の導入費用補助として使われることが多いと言えます。
補助額:5万円~150万円未満 (通常枠)
補助率:1/2以内
上記サイトから概要をまとめると以下のようになります。
項目 | 内容説明 |
---|---|
補助金額 | IT導入補助金の類型は「通常枠」がプロセス数(業務工程数)により、分かれています。 詳細はこちらの交付規程から確認できますが、スタートアップの申請としては「通常枠(1プロセス)」での検討が多いものと考えられます。 通常枠 1プロセス以上:補助額5万円~150万円未満※ 通常枠 4プロセス以上:補助額150万円~450万円※ ※補助率1/2以内 |
補助対象となるツール | 対象となるITツールはこちらから検索可能です。 なお、クラウド会計についてはマネーフォワード・freeeともに対象となる見込みです。 |
対象となる経費は? | ・ソフトウェア購入費 ・クラウド利用費(クラウド利用料最大2年分) ・導入関連費 |
申請スケジュール | 予定では以下の通りになっております。 ・締切日:2025年5月12日(月) ・交付決定日:2025年6月18日(水) ・事業実績報告期限:2025年12月26日(金) |
2.申請手順と注意点
IT導入補助金を申請する手順は以下の通りです。公募要領は準備中となっておりますが、交付規程は公開されておりこちらを元に本制度の理解を進めることをおすすめします。また第一回目の交付申請締切日は2025年5月12日(月)の予定となっており受付開始から1か月弱で締切日が到来しますので注意が必要です。

また例年のこととなりますが、通常枠の申請時には以下の点ご注意ください。
※詳細に関しては交付規程・公募要領をご確認ください。
(1)パソコン等のハード面のみの申請は不可
パソコンやタブレットなどのハード面が補助対象となるのは原則としてインボイス枠のみです。IT導入補助金を利用してパソコンを購入したい場合はインボイス枠へ申請しましょう。
(2)補助金の交付決定前の購入分は対象外となる
IT導入補助金2024の公募要領では「交付決定前に購入したITツールは補助対象外」と明記されています。 そのため、すでに契約や購入の手続きを行なったものに関しては対象外となります。
(3)補助金の申請から受給までにタイムラグがある
IT導入補助金は、補助金確定内容に承認し、補助金額が確定した約1か月後に入金されます。
3. 2024年の採択実績
中小企業庁が公表している2024年度の申請・採択実績は以下の通りです。概ね7割前後の採択率となっており、2023年度に新設された「デジタル化基盤導入枠」の進化形である「インボイス枠」は、3万件を超える採択件数となっておりました。今年度申請時のご参考にしてください。
申請類型 | 申請件数 | 採択件数 | 採択率 |
通常枠 | 25,140 | 16,540 | 65.7% |
インボイス枠 | 46,394 | 33,438 | 72.0% |
セキュリティ対策推進枠 | 225 | 192 | 85.3% |
4. 申請時の加点項目とは?
IT導入補助金には加点項目が設けられており、2024年度の加点項目一覧(独立行政法人中小企業基盤整備機構のサイトより抜粋)は以下の通りです。通常枠であってもインボイス対応ITツールの導入の検討を行うなどで加点される仕組みとなっております。

5. 最後に
IT導入補助金は、スタートアップ企業に是非ご検討いただきたい補助金です。申請には、IT導入支援事業者のサポートが必要であり、申請可否、どの申請枠が活用できるかも含め、なるべく早くIT導入支援事業者に相談することをおすすめします。